相続手続きで戸籍収集が必要な理由|死亡時の戸籍だけでは足りない?
相続手続きで戸籍収集が必要になる理由を解説。死亡時の戸籍だけでは足りない理由や、遺言書がある場合の確認、養子縁組・認知の注意点を、土岐市の行政書士がわかりやすく説明します。

戸籍が必要になる理由相続手続きで戸籍収集が必要な理由

相続手続きでは、亡くなった方の戸籍を集める必要があります。
しかし、戸籍を集めると聞いても、
「なぜそこまで戸籍が必要なの?」
「死亡したことが分かる戸籍だけではだめなの?」
「遺言書がある場合でも戸籍は必要なの?」
と疑問に思う方もいるかもしれません。


戸籍収集は、相続手続きの中でも重要な作業です。
この記事では、相続手続きで戸籍収集が必要になる理由と、戸籍を確認するときの注意点について
解説します。


戸籍収集はなぜ必要?

相続手続きで戸籍を集めるのは、相続人を確定させるためです。
相続手続きでは、亡くなった方である被相続人と相続人との続柄を確認し、法律上の相続人が誰なのかを
明らかにする必要があります。
相続人が誰であるかは、家族関係を知っているつもりでも、戸籍をそろえて確認してみなければ
正確には分かりません。
たとえば、過去の婚姻による子、養子、認知された子などがいる場合、現在の家族だけでは把握しきれない
こともあります。


相続人本人だけでなく、手続き先にとっても必要

相続人を確定させることは、相続人本人たちにとって必要なだけではありません。
金融機関や法務局など、相続手続きの提出先にとっても重要です。


たとえば、預貯金の解約や払戻しをする際、金融機関は「誰が法律上の相続人なのか」を確認する必要が
あります。
相続人ではない人に払い戻してしまうと、後からトラブルになる可能性があるためです。
また、不動産の相続登記を行う場合には、法務局で相続関係を確認する必要があります。
誰が相続人で、誰が不動産を取得するのかを確認する前提として、戸籍の提出が求められます。


このように、戸籍収集には、不正な払戻しや登記の誤り、手続き上の不備を防ぐ役割もあります。
つまり戸籍収集は、単なる書類集めではなく、相続人・金融機関・法務局などの関係者が、
正確かつ円滑に相続手続きを進めるための確認作業といえます。


遺言書がある場合でも戸籍の確認は必要です

遺言書がある場合、「相続人を調べなくてもよいのでは」と思われるかもしれません。
しかし、遺言書がある場合でも、相続人の確認を省略できるわけではありません。


遺言書の内容に沿って手続きを進める場合でも、相続人が誰なのかを確認しておくことは大切です。
たとえば、遺言の内容によっては、遺留分を有する相続人に影響が生じることがあります。
また、金融機関や法務局での手続きでは、遺言書がある場合でも、被相続人の死亡の事実や
相続人関係を確認するために戸籍の提出を求められることがあります。
そのため、遺言書がある場合でも、戸籍を確認し、相続人関係を把握しておく必要があります。


戸籍は直前のものだけで足りる?

相続手続きでは原則として、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等が必要になります。
死亡の記載がある戸籍だけでは、過去の家族関係や身分関係をすべて確認できないことがあるためです。
戸籍は、結婚や転籍、法律の改正による改製などによって、新しく作られたり、作り替えられたりすることがあります。


新しく作られた戸籍や改製後の戸籍には、過去の戸籍に記載されていた内容がすべて引き継がれるわけでは
ありません。
そのため、死亡時の戸籍だけではなく、過去の戸籍までさかのぼって確認する必要があります。
被相続人の出生から死亡までの戸籍をたどることで、子どもがいるか、養子縁組をしているか、
認知をしているかなど、相続人を確定するために必要な情報を確認していきます。


養子縁組や認知の記載に注意

戸籍を確認する際、養子縁組や認知の記載にも注意が必要です。
養子縁組をした場合、養子は法律上の親子関係にあるため、相続人になる可能性があります。


また認知をした場合でも、認知された子どもが当然に認知者の戸籍に入るわけではありません。
さらに、認知者本人の戸籍に記載された認知事項は、その後の婚姻や転籍などによって
新しい戸籍が作られた際に、新しい戸籍へ移記されないことがあります。
そのため、死亡時の戸籍だけで判断せず、出生から死亡までの戸籍をさかのぼって確認する必要があります。


同じ戸籍に記載されている人だけを見ていると、相続人を見落としてしまう可能性があります。
戸籍を確認するときには、身分事項欄の記載にも注意が必要です。


戸籍収集は早めに進めることが大切

戸籍収集は、相続手続きの中でも時間がかかりやすい作業です。
本籍地が何度も変わっている場合や、古い戸籍を取り寄せる必要がある場合には、
複数の市区町村に請求しなければならないこともあります。


また、戸籍を読み解く中で、想定していなかった相続人が判明することもあります。
相続人の確定が遅れると、遺産分割協議や預貯金の解約、不動産の相続登記など、
その後の手続きにも影響します。


相続が発生したら、できるだけ早めに戸籍収集に取りかかることが大切です。


まとめ

相続手続きで戸籍収集が必要になるのは、法律上の相続人を確定させるためです。
死亡時の戸籍だけでは、過去の婚姻、転籍、養子縁組、認知などの情報を確認しきれない場合があります。
また、戸籍収集は、相続人本人だけでなく、金融機関や法務局などの手続き先にとっても重要です。
相続人の漏れや手続き上の不備を防ぎ、正確かつ円滑に相続手続きを進めるための確認作業でもあります。


遺言書がある場合でも、相続人の確認を省略できるわけではありません。
戸籍収集は、相続を正確に進めるための土台となる手続きです。


「どこまで戸籍を集めればよいのか分からない」「相続人の確認に不安がある」という場合は、
専門家に相談しながら進めると安心です。
当事務所では、土岐市・多治見市・瑞浪市を中心に、相続手続きに関するご相談を承っております。
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